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私の偏愛するSFたち(その2)

椎名 誠「アドバード」

舞台は近未来、企業間の自由競争のもと広告合戦が加熱し、あらゆるところに広告があふれた社会となります。

もちろん自分の部屋にいても企業やら政府などの無数の広告が押し入ってきます。

広告合戦を制覇すべく遺伝子改変生物を使った広告も現れ、それに対抗してライバル企業の広告を潰す目的で遺伝子改変生物をさらにパワーアップ・・

やがて遺伝子改変生物が暴走して環境を破壊し、行き着く先は人類文明の破滅です。

 

物語はそんな破滅した世界で生き延びている兄弟が、行方不明となった父親を探しに旅に出るところから始まります。

道すがら色んな背景を抱えた人やアンドロイドなどと出会いますが、行き着いた先で分かった事実は・・

 

舞台設定は、ブライアン W.オールディスの「地球の長い午後」みたいな感じですが、こちらは核戦争による環境破壊で長い時間のあとで衰退して矮小化した人類が主役。

地球は植物が優勢となり、人類はその陰でコソコソと動き回るのが精一杯です。

この物語では風変わりな植物が沢山出てきますが、「アドバード」でも負けず劣らず、植物も動物も色んな遺伝子改変生物のオンパレード・・想像力が掻き立てられてしまいます。

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