エントリー

新しい技法で見えてきた小胞体-ゴルジ体間の微細構造

ER-to-Golgi protein delivery through an interwoven, tubular network extending from ER

Aubrey V. Weigel, Chi-Lun Chang, Gleb Shtengel, C. Shan Xu, David P. Hoffman, Melanie Freeman, Nirmala Iyer, Jesse Aaron, Satya Khuon, John Bogovic, Wei Qiu, Harald F. Hess,
and Jennifer Lippincott-Schwartz

Cell 184, 2412–2429 (2021)

 

言わずと知れた大御所、Lippincott-Schwartzの研究チームの論文。

 

ER–Golgi間の輸送に関して、COPIIとCOPIの役割について細胞生物学分野で受け入れられているモデルがあります。

輸送に関与する分子のそれぞれは分かっているのですが、それらがどのように組織化されてカーゴを輸送するのかといった全体像が不明です。

教科書では当たり前のように書かれていることってありますが、それって本当なのとかそこまでしか分かってないのという疑問に答えを出そうというものです。

 

観察手法はcryo-SIMとFIB-SEM、タンパク質を変性させない条件の超低温でサンプルを生のまま固定して超解像で蛍光観察し、その後に電子顕微鏡で微細構造を観察します。電顕観察では収束イオンビーム (FIB)によってサンプルを少しずつ掘削し、得られた掘削面の構造を走査型電子顕微鏡で取得し、連続した3D画像にします。最後に立体化された蛍光観察画像と重ね合わせるという手法です。

 

この手法では生きたままの細胞を観察できませんので、RUSH法によって時間を決めてカーゴを輸送させ、cryo-SIM/FIB-SEMで観察してます。

 

この新しい観察手法を駆使して、分泌経路の初期段階の分子解剖を行って得られた結果を要約すると、

(1) ERESは複雑に絡まった形態のネットワークを形成し、ERとの間でカーゴを交換する。フツーの蛍光観察では小胞体に点在するドット状のシグナルでしか見えないのですが、データの真偽は脇にしておいて思いのほか複雑な形態で感動です。

(2) COPIIによりカーゴがERESに集積し、COPIによってカーゴがERESからGolgiに運搬される。COPIIはカーゴをERESに搬出する初期段階に関わることになります。また、COPIはGolgiからERへの輸送と教わるのですが、この教科書的な記述を改める日が来るのかもしれません。

(3) カーゴの運搬体は数珠玉が連なったような膜の構造で、微小管に沿って移行する。この微細構造も感動ものです。

 

 

恐怖体験

昨日の5/22、実家の用事で里帰りしました。

姫路を朝の6時29分「みずほ601号」で出て、岡山で7時8分「南風1号」に乗り換え、高知では9時53分「あしずり1号」に乗り換え、須崎到着は10時30分。

今日は人身事故で足止めされたり、大雨で運転見合わせになることもなく順調。

 

今回は、玄関前の門扉と門柱の伸縮ゲートを取り付ける工事を地元の業者さんに頼んでおり、その出来具合などの確認と代金の支払いがありました。

屋内に溜まった空気を入れ替え、気になる箇所を掃除し、水道の通水を確認し、郵便受けに溜まった郵便物を整理して、玄関先を掃除・・など、いつもの儀式を粛々と進めました。

 

業者さんは午後の3時前に来るとのことで、それまでに食事をしても時間が余ります。

と言うことで近所の床屋さんに行くことにしましたが、これが恐怖体験のもととなってしまいました。

 

行った先は明神理容という床屋さんで、大学進学で地元を離れるまでに2、3回行ったことのある程度の店。

地元の情報サイト「暮らすさき」を見ると良さげな感じでしたのでチョイス。

行ってみると三色のサインポールが景気よく回ってました。

20210527145852.jpg

店内は薄暗かったのですがおじいさんとおばさんがいて、声をかけるとどうぞとの返事。

そこで店内に足を踏み入れた途端・・

 

床のところどころに物が散乱しており、待合のテーブルとソファにも物が積み重なっていて、椅子の座面はボロボロ、前面の化粧台の上には物が積まれており、台に作り付けの扉が外れかかってました。

極め付けは失禁したような尿臭。

どうやって逃げ出そうか迷いましたが、おじいさんとおばさんの人の良さにほだされてしまい、カットだけならと肚を括りました。

 

でも、それが間違いで・・

 

おばさんがヨタヨタとした足取りと手付きでカットに取り掛かりました。

研いでいるのかどうか分からないハサミの切れが悪く、たまに髪の毛を巻き込んでブチっとなりました。

行きつけの床屋さんだと30分はカットに時間をかけますが、10分ほどでスピード終了。

 

カットが終わって油断してたらカミソリで襟足を整えに・・

衛生的なのかどうか分からないカミソリの恐怖に耐えましたが、その後に続く顔剃りは強く辞退。

 

洗髪なら安心だろうと思いましたが、洗面台には水が溜まり先客の髪の毛が詰まってました。

洗う手付きは普通でしたが、シャワーが水になったりお湯になったりで、いきなり熱湯にならないか不安でした。

洗面台の水はけが悪くて徐々に水かさが増し、そのままでは顔が水没するのではと不安を覚えたところで終わり。

 

洗髪用に引き出した洗面台を化粧台に収納しようとしたのはいいのですが、洗面台を動かしたところ水が化粧台と洗面台の隙間から滝のようになって床に流れ落ちました。

おばさんはそれも気にせず足元のコンセントにドライヤーのコードをつなぐのですが、感電かショートしないかヒヤヒヤしました。

 

シメは弱々しいマッサージでフィナーレ!

料金は3,000円、逃げるようにして店を出ましたが、ボッタクられた気分ですわ。

 

けっきょく、おじいさんはずっと雑談するだけでした。

散乱する物や尿臭などを気にせず、不潔なのかどうか衛生観念が低下してるのって、自分の父親でイヤと言うほど付き合わされたのですが、まさに認知機能の低下です。

 

こんな状態の人に、衛生的であることが真っ先に求められる商売をさせてはいけません。

市の保健所に店の実情を通報して、地域包括支援センターにも認知機能が疑われるお年寄りがいることを通報し、暮らすさきの事務局にHPから情報の削除を要請、ついでにグーグルなんかに口コミを書き込む・・

出来たらやりたいなと思ってます。

 

 

ゆる〜く調査した結果

2月24日の記事で予告した、「ゆる〜く調査してみた件」の結果を報告します。

メニューの「miscellany」から入って、「ゆる〜く調査してみた件」の「それ、道路交通法違反です!」をご覧ください。

液–液相分離が駆動する葉緑体チラコイドタンパク質の局在化制御

Liquid-Liquid Phase Transition Drives Intrachloroplast Cargo Sorting

Min Ouyang, Xiaoyi Li, Jing Zhang, Peiqiang Feng, Hua Pu, Lingxi Kong, Zechen Bai, Liwei Rong, Xiumei Xu, Wei Chi, Qiang Wang, Fan Chen, Congming Lu, Jianren Shen, and Lixin Zhang

Cell 180, 1144–1159 (2020)

 

葉緑体の内部は三重の膜で仕切られており、外包膜、膜間空間、内包膜、ストロマ、チラコイド膜、そしてチラコイド内腔の6つの区画に分けられます。

葉緑体に局在化するおよそ3,000種のタンパク質のうち一部が葉緑体ゲノムに由来しますが、大多数は核ゲノムに由来します。

後者の場合、タンパク質は細胞質で生合成されてから葉緑体の然るべき場所に局在化する必要があります。

したがって、各々のタンパク質の局在化を制御している機構を明らかにする研究が古くから成されてます。

 

この論文で問題とするのはチラコイドのタンパク質のケースでして、多くのタンパク質で混み合ったストロマのなかをチラコイドに効率よく運搬するしくみを探ることを目指してます。

 

詳細は省き要約すると、

(1) 葉緑体のストロマにおいてSTT1と STT2のヘテロオリゴマーがTat経路のカーゴをチラコイドに選別する。STT1とSTT2は、もともとEMB506とANKRと呼ばれていたタンパク質で、カーゴと結合するものとして酵母ツーハイブリッドで見出されてます。

(2) カーゴのアミノ酸配列に含まれるシグ ナルがSTT複合体の相分離を促進する。Tat経路のカーゴがもつ局在化シグナルは、数個の正電荷アミノ酸の後方に10数個の疎水性アミノ酸が続く構造。STT複合体は標的化シグナル存在下でオリゴマー化して液–液相分離を起こします。

(3) STT複合体の相分離がカーゴのチラコイドへの選別に必要。オリゴマー化が抑制される変異体ではチラコイド膜への標的化が抑制されます。

(4) Hcf106が相分離の状態を解除することで、カーゴのチラコイド内腔への移行が促進される。Hcf106とTatCはカーゴを受容する複合体を構成してます。カーゴは、相分離状態にあるSTT1/STT2オリゴマーに取り込まれた状態でチラコイド膜へ標的化され、受容体に含まれるHcf106が相分離状態を解除することでカーゴが放出され膜を通過していくと言うシナリオを提唱してます。

外観はほぼ完成

姫路文化コンベンションセンター、通称「アクリエひめじ」が完成間近となりました。

7月10日に完成記念式典が催されるとのこと。

 

その後、野村萬斎の狂言、STU48のライブ、NHKのど自慢の収録、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の公演など。

来年の予定は今のところ、N響姫路公演とユーミンのライブなどが入ってます。

 

今までは内装とか外観や植栽の工事などで見た目が乱雑でしたが、今年になって完成が迫り全貌が手に取るように分かるようになりました。

たぶん今は館内のシステム整備とかで忙しいのだろうと思います。

 

そんな折、昨日と今日の夜間、アクリエひめじの全体が煌々と明るくなってました。

20210416165759.jpg

今までは外観の白い所だけのライトアップのテストとか、館内の一部の照明とか限定的でした。

ここまで煌々と照らされると、不夜城と言っても過言ではありあせんね。

 

これに呼応させてるのか、姫路城も似た感じでライトアップ。

20210416165809.jpg

ところで・・青のライトアップは意味がありまして、日本では4月2日から4月8日は「発達障害啓発週間」としてるそう。

自閉症と発達障害を啓発するシンボルカラーが「ブルー(青)」で、「癒し」や「希望」を意味するそうです。
 
ほかにもピンクとかグリーンにお城がライトアップされたりもしますので、それに呼応したライトアップがされるのか見ものです。

ユーティリティ

- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ページ

  • ページが登録されていません。

新着エントリー